教科書問題

沖縄県竹富町の教科書

沖縄県竹富町が、教科書採択のルールに反して独自採択の中学公民教科書を使い続けており、文部科学省が沖縄県に対し、竹富町に是正要求するよう指示した。産経、読売はこれを当然だとして、同町教育委員会にルールの順守を求めたが、朝日、毎日、東京は独自採択に理解を示し、国の過剰な介入との批判も展開した。

八重山採択地区の協議会は2011年8月、中学公民の教科書として、育鵬社版の採択を決めた。ところが、竹富町はこれに従わず、東京書籍版を使っている。無償措置法の明らかな違反である。

文科省の指示を受けた沖縄県教委は先月下旬の定例会議で、竹富町の教科書について話し合ったが、是正指示するかどうかの判断は「先送り」した。

沖縄県教委が判断先送り 是正要求指示を疑問視

沖縄県竹富町教育委員会の教科書採択を巡り文部科学省から是正要求するよう指示された県教委は2013年11月20日、論点整理など引き続き検討を重ねるとして判断を先送りした。是正要求は地方自治法に基づくが、同法は期限を定めておらず罰則規定もない。県教委の議論が長期化すれば、是正要求は事実上、出されない状態が続く。

判断先送りについて竹富町教委の竹盛洋一教育委員は「とりあえずとはいえ県が国の指示に従わなかったことはうれしく思う。今後も県と足並みをそろえて国と協議、相談を続けていきたい」とコメントした。

同町PTA連合会の久貝智美会長は「子供たちにとって教科書は同じ方がいい。だが、なぜ竹富だけ違う教科書を使わなければならなくなったのか、なぜ政権が代わって急に竹富の対応が悪いように言われるのか分からない。八重山地区の関係者で何度でも話し合いの場を持てばいい」と話した。判断の先送りは2013年10月23日に続いて2回目となる。

文科省沖縄県教委に直接指導、竹富町へ是正要求

文部科学省は2013年11月22日、国から指示された同町への是正要求を先送りしている沖縄県教育委員会に対し、幹部を文科省に呼んで直接指導する方針を決めた。

同日の閣議後会見で下村博文文科相が明らかにした。今後は政務官レベルで対応し、国の指示に従わないことへの説明を求めるほか、法的義務を果たすよう指導する。

下村文科相は「地方自治法に基づき沖縄県教委は竹富町に是正要求を行う法律上の義務を負っている」と強調。国の指示に不服があれば、指示から30日以内に国地方係争処理委員会に審査を申し出ることが可能なことにも触れながら「そういうこともせずに是正要求を行わないなら、行政機関としてあるまじきこと」と強い不快感を示した。

いつまでも法無視する沖縄県教委

地方自治法で最も強い措置である是正要求の指示が出されて1カ月以上たつ。沖縄県教委は「重く受け止める」としながら、2度の教委の定例会で対応を先送りにしており、是正する意思がみえない。

教科書無償措置法で、複数の市町村が組んで選ぶ場合の採択ルールが定められており、これに違反しているのは明らかだ。正式な手続きを無視し、好きな教科書を自腹で勝手に配るような行為を認めてしまっては、採択制度が根底から揺らぐ。教育への信頼に関わる重大な問題である。

沖縄県教委はこうした事態に適切な指導を行わないばかりか、協議会の採択に不当に介入し、混乱させた。極めて責任は重い。

沖縄県教委は是正要求に対し「地方分権の流れに逆行する」と反発しているが、分権には教育を正常化する責任や信頼が伴わねばならない。県教委が真摯(しんし)に対応しているとは思えない。是正への対応が望めないなら、教育への信頼のため、国が竹富町に直接、是正を求める措置も必要となろう。

参考文献




  • 最終更新:2014-01-26 05:11:36

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